2012年8月30日木曜日

8月も終わりに近づき。

ようやくイタリアの長い酷暑にも秋の空気が混じり始めた今日この頃。
8月も終わりなのだから当然なのだろうけど、今年の暑さは本当に厳しくて、もう1週間も続いたらもう一度山に休暇に行きたくなるような感じだった。
最高気温が40度近い日々に比べると、33度なんて本当になんでもなく感じるから不思議だ。
何より熱帯夜が終わったことが(本当に終わったことを願うが・・・)嬉しい。
寝室のある2階は1階に比べて3~4度は軽く気温が高いので、夏の間は1階のソファーベッドで眠るのが習慣になっているのだが、
ソファーベッドはやはり簡易ベッドでもあるので、どうも熟睡できない。
暑くて寝苦しいのも辛いが、身体に合わないベッドで寝るのもなかなか辛い。
というわけで、寝慣れたベッドで熟睡できるだけでも幸せである。


8月25日は私達夫婦の結婚記念日でもあり、この日の為にヒマは私たちは「美味しい魚料理のレストラン」をネットで探しまくった。
あれこれ散々検索した後に、私が昔お仕事で行ったレストランのカードを見つけて、結局そのお店に行く事にした。
Vecia Osteria da Mauro
こんな記念日じゃないとちょっと行けない、と思ってここに決めたのだけど、本当に美味しくて二人で美味しいねー美味しいねーと言いながらMenu degustazione(お店のオススメのお料理のコース)を食べつくした私達。
写真を撮り忘れた2種類の前菜(1:生のお魚や海老の盛り合わせ、2:グランセオラと呼ばれる茹でた蟹の身)の後には・・・
オマール海老のパスタ。絶品。

フリットミスト。ちなみにこれは二人分。黒っぽく見えるのはイカなのだが、墨を持っていて甘くて美味しい!

ワインを飲むのはもっぱら私が主なので、ボトルは諦めてグラスでフランチャコルタを2杯とソーヴィニョンを1杯頂いた。フランチャコルタはやっぱり美味しいなぁ・・・♡
デザートはオリジナルのジェラート。産地を厳選したピーナッツやピスタチオ、コーヒー、チョコレートなどの中から選べる。
最後にコーヒーを飲んでご馳走様。
やっぱ、色気より食い気な夫婦である。


その結婚記念日の前日は、ローマに住む大学時代からの友人のSちゃんがパドヴァにやってきた。
遊びに来たわけではなく、公認ガイドの資格を持つ彼は、日本の中学校の修学旅行(!!!)の仕事で来たのである。夕飯の後にホテルへ迎えに行き、パドヴァの街へ連れ出した。
写真を撮って、一体何がそんなに面白いのか意味不明な事に大笑いしながら、街の中心部を散歩。一緒に来た夫は、ゲラゲラと笑い転げる私達を見て、たぶん5mくらい引いていたと思う。
どうして子供の頃(18歳なんて子供でしょ?)からの知り合いって、無茶苦茶久しぶりに会っても時間の溝を感じないんだろうか。不思議だ。
でも久しぶりに「無防備」な時間を過したような気持ちだった。なぜ「無防備」なのかは上手く説明出来ないけど、そう感じた次第。


8月の最後のイベントは夕べのコンサートだった。
モンテッキオというヴィチェンツァとヴェローナの間にある街の古いお城のお庭で行われた。
『ロミオとジュリエット』のロミオの出身地という伝説のあるこの街、お城も「ロミオのお城」と呼ばれている。
そんなベタな名前をつけている割には、あまり観光地化されていない素朴な雰囲気であった。
開演準備中~。

満月ではないけど明るい月明かりの下でのコンサート。

私は『オテロ』からテノールとの二重唱、『アイーダ』からバリトンとの二重唱、そして最後にトゥーランドット姫のアリアを歌った。
とにかく出演者も多かったので、長い長いコンサートが終演したのは11時半を回っていた。
2時間以上の長丁場。
待ちが長かった私も疲れたが、ずーっとピアノを弾き続けていた夫には敢闘賞を贈りたい。

こんな感じで8月が、夏が終わってゆく。
9月に入ったら本格的に10月のコンサートの準備を始めなくては。
そのコンサートではイゾルデのアリアを歌う予定。今から楽しみ。



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