マルモラーダとグルッポ・セッラを臨む |
2003年の夏は記録的酷暑だった。
お陰で赤ワインの出来がすこぶる良かったらしく、いまだに2003年物の赤ワインを見るとホクホクしてしまう。
あの夏の暑さは忘れられない。なぜなら連日40度超えの日々を、これまた特に暑いことで有名なトスカーナで過ごしたからだ。そんな暑さの中で蝶々夫人とか歌ってた私。
若かったな、と思う。
以来、毎年夏には必ず暑い数日間があるのだけど、「2003年に比べればね・・・」という感じだった。
が、今年の夏はちょーっとハンパない暑さが続いている。
私の住む北イタリアでもこの暑さだから、南はもっと凄いに違いない。
当然水不足も起こっている。
いつもなら8月も半ばになれば、夕方にはザーッと一雨夕立のようなものがあり、お陰で夜はすごしやすくなるパターンなのに、今年はまだそれがない。
わが故郷日本も猛暑・大雨の異常な気象に見舞われているらしい。
地球温暖化のせいなのだろうか。
環境を無視して便利な世の中を追いかけたツケを払っているのだろうか。
と、前置きが長くなったけど、今年の私たちの山の休暇も長かった。
ここには書き切れないほど盛りだくさんな休暇だったので、数回に分けて書きたいと思う。
去年の夏を日本で過ごした為にドロミテに行けなかった分、今年はたっぷり20日間を過した。
80%くらい夫の意向であるが、私も涼しくて蚊のいない山は大好きなので全く文句はない。
休暇に出る前が結構忙しかったので、車が北上してサッソ・ルンゴの山が見えたときは、心底ホッとした。
美しい景色、爽やかな空気、冷たい水・・・
もちろん美味しい物もたくさんあるのだけど、もしそれがなくても多分大好きなドロミテの山々。
コントゥリーネスとサッソ・デッラ・クローチェ |
今回の長い滞在はAlta Badiaの小さな村のアパート。二人には充分な広さで、設備も整っていてとても快適だった。
アパートのテラスからの眺め |
昼ごはんは山歩きの途中でガッツリ食べるので、夜はスープやサラダで軽めにしていたつもりだったけど、どうしてもビールの消費量が増えてしまう為、ダイエット効果はゼロ。
でもこんな景色ではビールが止まらない。 |
それでもホテルに滞在して、毎日夕食がレストランメニュー、というのに比べると身体も楽で、デブり具合も最小限で済んだ・・・と思いたい。爆。
ドロミテではどこへ行っても、どの山を登っても、360度美しい景色に囲まれる。
雄大・・・なんて言葉が安っぽく感じるほどの風景である。
見上げる山々は、気の遠くなるような年月を経て聳え立っている。我々人間のなんとちっぽけなことよ。
そんな事を思いながら、野生児のように山登りを楽しませてもらった。
そう、私たちはこの偉大な自然に、安らぎや楽しみや幸福感を与えてもらったのだ。
帰路。
段々と遠くなる山々が本当に寂しかった。
寂しい分、また来年の夏が楽しみでもある。
あの素晴らしい自然環境を守るアルト・アディジェ州とその人々に心から感謝と尊敬を。
次回は心に残ったエピソードや山登りについて書く予定。
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