2014年9月10日水曜日

トスカーナでの再会。(注:3月の話)


私は”人という名の宝物”をたくさん持っていると自負している。
家族、師、お世話になった人はもちろんの事だが、友達という存在は自分という人間を形成している上で、とても重要なパーツだと思っている。
古くからの友、大人になってからの友、知り合ったばかりで友達とようやく呼べるようになった人…数え切れない程の人が私の宝物なのだが、中でも高校と大学時代を共に過した友は、何とも言えない「濃さ」がある。

去年、東京でオペラに出演した際に、Facebookでめちゃくちゃ久しぶりに再会した高校・大学の一年上の先輩方、同級生が公演に来てくださった。
高校時代は同じ寮で暮らしたという事もあって、懐かしいなどという言葉は吹っ飛ぶような爆発的勢いの再会だった。
他にも日本に帰る度に、忙しい中をやりくりして会ってくれる友人達に私がどれほど癒されていることか・・・。本当に恵まれていると心底思っている。

さて、音楽大学卒ということもあり、同級生にはヨーロッパへ留学経験のある人も多い。
私のようにヨーロッパに住み着いて家族を持ってしまった人も居る。
冗談抜きで、大学時代に毎日の様にバカ騒ぎをして遊んでいた仲間うちで3人もがイタリアに住み着いていて、更に学生時代は別のクラスだったけど、卒業してからやたらと関係が深まった人もいるという、同窓会(声楽科限定だけど)イタリア支部が出来ても良いくらいの盛況ぶり。
イタリアに留学経験アリっていう人も含めたらかなりの数に登ると思う。

そんな中の一人、元留学生で留学中にヴェローナで結婚、現在東京のど真ん中に在住しているHY君ご夫妻が春休みでイタリアへやってくる事になった。
去年のオペラで一緒に働き、その際には大変お世話になったので恩返しをしたいと思っていた私。彼の来伊を知った住み付き組も集まって、プチ同窓会を開くことになった。

ローマに住む3人の住み付き組HR君、Y子、A、そしてパドヴァの私がそれぞれの家族やパートナーを伴って、総勢11人がトスカーナのアグリツーリズモ・Podere Spedaloneに集まった。

アグリに泊まりたいというHY君の希望から私がネットで検索して決めた宿だったが、ここがまた素敵なところで、トスカーナの景色を満喫したい人には超オススメ!という感じのところだった。
まぁ、詳しくはHPでも見てください。

フィレンツェに滞在していたHY夫妻をパドヴァから南下するわれわれがピックアップして、アグリの近郊の町・Pienzaでローマ組と合流する事になったのだが、HY夫妻の荷物の多さに、同行したユキさんもビックリ(爆)。
ギューギュー詰めの車で、優雅な景色の中を走る4人と一匹。
本当は雰囲気の良いレストランでランチ・・・と思っていたのだが、何故か辿りつけず、街道沿いのドライブインみたいなお店で食事を取る事になった。
しかしさすがイタリア、さすがトスカーナである。
なんと9€でタルトゥーフォがどっさり載ったタリオリーニ(手打ち!)が出てきた。
というわけで、みんなご機嫌で一路Pienzaへ。



Pienzaで同級生が一堂に会し、小さくて可愛い町を散策したあとアグリに向かった。
県道を途中から砂利道に入り、どんどんと人が住んでいそうなところから離れてゆく・・・
そして着いたところは絵葉書で見るような景色に囲まれた、陸の孤島とも言えるような自然に囲まれたパラダイスだった!!!!






ユキさんは放し飼いで宿の二匹のワンコたちと遊びまわり、私たちは夕暮れとともに地ワインとチーズ、サラミでアペリティーヴォ開始。
そのまま賑やかに夕飯が始まり、美味しい食事とワインを、学生時代の頃のようにワイワイガヤガヤと楽しんだ。

それにしても同級生って凄い。
何年ものブランクがあっても、再会した途端にまるで昨日まで一緒に居たような空気になる。
懐かしい話も、まるで去年の話。
そんな空気に包まれて、のんびりと気楽な時間を過せる。
感動・・・。

さて、その夜の間にサマータイムに変更になったお陰で1時間分寝不足な感じだった翌朝だが、ゆったりとした空気の中、これまた美味しい朝ごはんを堪能し、後ろ髪を引かれる思いでアグリを出発した。
向かった先はAbbazia Sant'Antimo、グレゴリオ聖歌が聴けるミサで有名だそうだが、もたもたしていた私たちはミサには参列できず、教会の見学のみ。
しかし田園風景に囲まれた教会の眺めには、本当に心を癒された。



見学の後は、昼食の予約をしていた世界的にも有名なBrunello di Montalcinoワインを醸造しているカンティーナ Le Presi で、3種類の赤ワイン;Rosso di Montalcino, Brunello di Montalcino, Riserva di Brunello の違いや作る行程、特徴などの説明を受けながらシンプルだけどガッツリとワインに負けないお料理を楽しんだ。

以上で同窓会のイベントは終了。
名残惜しいけど、HY夫妻をフィレンツェ空港へ送りながら私たちも帰宅の途についた。
あまりにも楽しかった24時間。
またやろうね!


以上を書いて、アップしないまま保存していた事を、今日になって思い出した。
まぁ、これを読んでいる方の生活には大きく影響はしないと思いますので、せっかく書いたし載せる事にしました。ごめんちゃい。

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