2014年9月12日金曜日

もうすぐ一年。

我が家にワンコのユキさんがやってきて、今月末で一年が過ぎる。

保護施設で初めて会った時。
我が家にやってきた初日。緊張気味。



あっという間の一年だけど、生活のリズムが変わり、私たちもユキさんと一緒にワンコ飼い主として成長して来た一年だった。




これからもよろしくね、ユキさん♪


2014年9月10日水曜日

2014年夏、総括。《写真多数》

って、夏の総括をする前に夏前はナニをやっていたかというと、私には珍しく(爆)結構本番つづきだった。
オペラアリアコンサートを数回、『トロヴァトーレ』ハイライト公演(ハイライトと言ってもほとんど全曲だった・・・)、『蝶々夫人』ハイライト公演(ハイライトだとSempre出力200%ってな感じで疲れる、おまけに二夜連続だった・・・。死んだ)などなど。
でもやっぱり本番は楽しいわね。

7月は20日間ほど山に篭った。
しかし、今年は悪天候に見舞われた北イタリアの夏、滞在期間中半分が雨に降られた。
毎年のように山に篭るが、ここまでお天気が悪かったのは初めて。山の人達もかなり打撃を受けている様子だった。

でも雨に降られても、やっぱり山はいい。

山から下りたら母が到着し、『カヴァレリア・ルスティカーナ』のリハをパドヴァで行って、再び山へ。なぜならこのオペラは作曲家マーラーゆかりのDobbiacoという山の町での公演だったのである。
名前を間違えられるのは毎度の事で・・・ww
休暇を過したVal Badiaはそこから車で1時間ほどのところで、リハーサルがなければ直行したいところだったがそうも行かず、母と義父母も一緒に一泊二日でDobbiacoへ。
公演はMahlersaalというコンサート会場だったので、演出はシンプルなものだったけど、音楽は濃厚~~~~。
久しぶりに歌ったけど、昔より歌いやすくなっていて嬉しかった。
公演翌日はDobbiacoやS.Candidoなどの町を散策して帰宅した。
S.Candidoの町では盛大なアンティーク市が出ていた。


ところで夏の後もチョコチョコとコンサートが決まっているのだけど、こういう事でイタリアの経済状態が少しだけ回復しているのかな、とも思ったりする。
所謂リーマンショックの前までは、町企画やオペラ愛好会企画のコンサートが本当にたくさんあったのだが、経済状態が悪化すると文字通り「パッタリ」とそういうものが激減した。
同じ仕事をするもの同士が集まると、嘆く声しか聞こえてこないような状況だったのだ。
少し回復の兆しがあるこんな時にこそ、音楽の素晴らしさを伝えなくては、と真面目に思う今日この頃。

さて、夏の話に戻ろう。

母が7月末から8月末まで滞在した。
母は毎年ではないが、来るときはドーンと休みを取ってやってくる。
前回はイタリア語学校のお友達二人(妙齢のご婦人!)とパドヴァの中心のレジデンスに滞在して語学学校に通ったのだ!
今回は一人でやって来て、我が家でのんびりしてもらった。
途中、Asiagoへ避暑に行っていた夫の伯母さんの滞在先へ遊びに行き、伯母さんとサバイバルイタリア語&ウォーキング責めの4日間を過ごし、帰宅後もその伯母さんにプレゼントされたノルディックウォーキングのポールを持って毎日歩き回っていた。
義父母も一緒に3月に行った(前ブログ参照)トスカーナのアグリツーリズモへ出かけて魂の洗濯をし(私はiPhoneを水没させる悲劇に見舞われ、1週間スマホなしで過した。妙に新鮮だった!?)、最後は私と二人でガルダ湖のMalcesineで二泊三日・・・(よって、ガルダ湖の写真はなし・・・涙)

こうしてノンビリのはずが盛りだくさんの母の夏休みが終了した。
母とゆっくり話をする事も出来て、とても楽しかったし、この歳になると逆にこんなにゆっくり自分の親と向き合う時間を過せる事が稀有な出来事のように感じる。
それもこれも、母が元気で居てくれているお陰なのだ。
というわけで、ママ、まだまだ頑張ってね!!!

私の夏はまだまだ続く。
母が新しく出来たヴェネツィアー成田直行便で帰国した同日の夜、母の妹である叔母が到着した!!!
初めは彼女の娘である従姉妹も一緒に来るということだったので、従姉妹のスケジュールに合わせてこの日程になってしまったのだが、なんと従姉妹がおめでた!というわけで、叔母はドキドキしながら一人でイタリアまでやってきたのである。
35年前にツアーでヨーロッパの音楽祭を巡る、という旅行でイタリアへ来た事があるらしいのだが、本人もローマのカラカラ浴場跡歌劇場で観た『アイーダ』の4頭立ての馬車しか覚えていなかったらしい。
というわけで、イタリア初心者も同然の叔母の為に・・・
①姪出演の田舎のお屋敷の庭でのオペラコンサート(偶然話が来たので。笑)
②3泊4日のローマ・フィレンツェ旅行
③ヴェネツィア
④パドヴァ
というランナップを用意した。
ローマでは欠かせないSant'Eustachioのカフェ



 








イタリア人のおじちゃんおばちゃんに囲まれて聴いたコンサートでは、公演後に観客全員に振舞われたワインとリゾットにビックリしたところから始まった叔母のイタリア旅行。
まずはローマに住むお友達のお陰で、楽しくて美味しくて充実した2泊を過ごし、フィレンツェではミケランジェロ広場に感嘆した後ショッピングを楽しみ、ヴェネツィアではちょっと覗いてみたフェニーチェ歌劇場でリハーサルを見学出来る幸運に見舞われ、最後はパドヴァの名物であるFolpoに舌鼓を打つ・・・。
盛りだくさんの旅行が本当に無事に終わって、私もホッとした。
きっと今頃心地よい疲労に包まれて、時差ぼけの夢の中に違いない!
お疲れ様でした。

叔母が出発した日の夜、夫が「二人っきりって、なんだか変な感じだね」と一言。
本当に夫にはいくら感謝してもしきれない夏だった。
ありがとね。

トスカーナでの再会。(注:3月の話)


私は”人という名の宝物”をたくさん持っていると自負している。
家族、師、お世話になった人はもちろんの事だが、友達という存在は自分という人間を形成している上で、とても重要なパーツだと思っている。
古くからの友、大人になってからの友、知り合ったばかりで友達とようやく呼べるようになった人…数え切れない程の人が私の宝物なのだが、中でも高校と大学時代を共に過した友は、何とも言えない「濃さ」がある。

去年、東京でオペラに出演した際に、Facebookでめちゃくちゃ久しぶりに再会した高校・大学の一年上の先輩方、同級生が公演に来てくださった。
高校時代は同じ寮で暮らしたという事もあって、懐かしいなどという言葉は吹っ飛ぶような爆発的勢いの再会だった。
他にも日本に帰る度に、忙しい中をやりくりして会ってくれる友人達に私がどれほど癒されていることか・・・。本当に恵まれていると心底思っている。

さて、音楽大学卒ということもあり、同級生にはヨーロッパへ留学経験のある人も多い。
私のようにヨーロッパに住み着いて家族を持ってしまった人も居る。
冗談抜きで、大学時代に毎日の様にバカ騒ぎをして遊んでいた仲間うちで3人もがイタリアに住み着いていて、更に学生時代は別のクラスだったけど、卒業してからやたらと関係が深まった人もいるという、同窓会(声楽科限定だけど)イタリア支部が出来ても良いくらいの盛況ぶり。
イタリアに留学経験アリっていう人も含めたらかなりの数に登ると思う。

そんな中の一人、元留学生で留学中にヴェローナで結婚、現在東京のど真ん中に在住しているHY君ご夫妻が春休みでイタリアへやってくる事になった。
去年のオペラで一緒に働き、その際には大変お世話になったので恩返しをしたいと思っていた私。彼の来伊を知った住み付き組も集まって、プチ同窓会を開くことになった。

ローマに住む3人の住み付き組HR君、Y子、A、そしてパドヴァの私がそれぞれの家族やパートナーを伴って、総勢11人がトスカーナのアグリツーリズモ・Podere Spedaloneに集まった。

アグリに泊まりたいというHY君の希望から私がネットで検索して決めた宿だったが、ここがまた素敵なところで、トスカーナの景色を満喫したい人には超オススメ!という感じのところだった。
まぁ、詳しくはHPでも見てください。

フィレンツェに滞在していたHY夫妻をパドヴァから南下するわれわれがピックアップして、アグリの近郊の町・Pienzaでローマ組と合流する事になったのだが、HY夫妻の荷物の多さに、同行したユキさんもビックリ(爆)。
ギューギュー詰めの車で、優雅な景色の中を走る4人と一匹。
本当は雰囲気の良いレストランでランチ・・・と思っていたのだが、何故か辿りつけず、街道沿いのドライブインみたいなお店で食事を取る事になった。
しかしさすがイタリア、さすがトスカーナである。
なんと9€でタルトゥーフォがどっさり載ったタリオリーニ(手打ち!)が出てきた。
というわけで、みんなご機嫌で一路Pienzaへ。



Pienzaで同級生が一堂に会し、小さくて可愛い町を散策したあとアグリに向かった。
県道を途中から砂利道に入り、どんどんと人が住んでいそうなところから離れてゆく・・・
そして着いたところは絵葉書で見るような景色に囲まれた、陸の孤島とも言えるような自然に囲まれたパラダイスだった!!!!






ユキさんは放し飼いで宿の二匹のワンコたちと遊びまわり、私たちは夕暮れとともに地ワインとチーズ、サラミでアペリティーヴォ開始。
そのまま賑やかに夕飯が始まり、美味しい食事とワインを、学生時代の頃のようにワイワイガヤガヤと楽しんだ。

それにしても同級生って凄い。
何年ものブランクがあっても、再会した途端にまるで昨日まで一緒に居たような空気になる。
懐かしい話も、まるで去年の話。
そんな空気に包まれて、のんびりと気楽な時間を過せる。
感動・・・。

さて、その夜の間にサマータイムに変更になったお陰で1時間分寝不足な感じだった翌朝だが、ゆったりとした空気の中、これまた美味しい朝ごはんを堪能し、後ろ髪を引かれる思いでアグリを出発した。
向かった先はAbbazia Sant'Antimo、グレゴリオ聖歌が聴けるミサで有名だそうだが、もたもたしていた私たちはミサには参列できず、教会の見学のみ。
しかし田園風景に囲まれた教会の眺めには、本当に心を癒された。



見学の後は、昼食の予約をしていた世界的にも有名なBrunello di Montalcinoワインを醸造しているカンティーナ Le Presi で、3種類の赤ワイン;Rosso di Montalcino, Brunello di Montalcino, Riserva di Brunello の違いや作る行程、特徴などの説明を受けながらシンプルだけどガッツリとワインに負けないお料理を楽しんだ。

以上で同窓会のイベントは終了。
名残惜しいけど、HY夫妻をフィレンツェ空港へ送りながら私たちも帰宅の途についた。
あまりにも楽しかった24時間。
またやろうね!


以上を書いて、アップしないまま保存していた事を、今日になって思い出した。
まぁ、これを読んでいる方の生活には大きく影響はしないと思いますので、せっかく書いたし載せる事にしました。ごめんちゃい。