2013年12月27日金曜日

ワタシの2013年


クリスマスの夕方@Prato della valle



この2013年も多くの出来事があった。
で、振り返ってみようと思って、月ごとに考えてみた

1月 婦人科系の手術をする事が決まり、入院・術後の代講の段取りなどをしながら、『夜叉が池』の譜読みに燃える。

2月 手術前検査に通う。手術当日入院、4泊の入院生活を満喫。

3月 術後は安静にした方が治りが早い、という説と、どんどん動いたほうが良い、という説に挟まれて悩みながら、半ば過ぎまでのんびり過す。抜糸の時にワタシが歌い手であると知った看護師に懇願されて『アンドレア・シェニエ』のアリアを一節歌う。これが術後初めての歌声。(笑)その後、ついてきてくれたお友達と韓国料理屋でランチ。
術後一ヶ月検診も無事に済み、後半仕事復帰。

4月 手術から二ヶ月が過ぎ、日常生活はほぼ平常。声も少しづつお腹を使って歌えるようになり一安心。しかしこの頃には手術で減った体重が元に戻りつつある事も実感。トホホ。

5月 月末の『夜叉が池』稽古開始にむけて全開バリバリ。学年末を待たずに帰国するので、代講への引継ぎなどの雑用に追われる。
帰国し、ひっさびさに再会した姪っ子の成長ぶりに感動しつつ従姉妹の結婚式に出席した後、いよいよ稽古開始。

6月 久しぶりの東京での一人暮らしを堪能しつつ、楽しい稽古の日々。とにかくオペラの稽古は楽しい。しかし楽しいだけではなく、実は責任も重いのだ。気持ちを引き締めて取り組んだ1ヶ月。
お陰様で公演は大成功だった(と思う)。
素晴らしいスタッフ、面白い人ばかりなのに見事なプロ集団の共演者、激上手い合唱団、重厚に歌を支えてくれたオーケストラ、日本中から公演に足を運んでくれた観客、そして稽古の合間に時間を割いてワタシとご飯を食べてくださったお友達の皆様・・・あぁ、数え切れないくらいの人々に感謝の1ヶ月。

7月 オペラが終わってリラックス、と言いたいところだったが、夫との日本旅行が待っていた。まずは9日間の北海道旅行。レンタカーでウロウロの旅は、夫が行きたがった大雪山連峰や知床半島がメイン。予定通り全てが上手く行った。さすが日本!と改めて思った。
知床五湖から知床連山を臨む。

その後妹が姪っ子を連れて帰省。カワユイ姪っ子になつかれてデレデレの夫。
月末には初めて福岡へ。と言っても今回は大宰府のみの訪問。友人Y子の開いたギャラリーでのコンサート。大宰府天満宮の素晴らしい「気」と、コンサート後の美味しい居酒屋さんのお料理、ビックリするような老舗旅館での滞在・・・とたったの一泊で盛りだくさんだった。
広島風お好み焼き♪
帰りは広島に寄り道。夫には原爆記念館を一度訪問しておいて欲しかったので。更に同行した母の希望で安芸の宮島へも。
リハーサル中。













8月 母の指揮する合唱団の20周年記念コンサートに夫婦揃ってお手伝い出演した後イタリアへ戻ってきた。と思ったら今度は父が一人でやってきて、私たちのドロミテ休暇に同行。なかなか面白い経験だった。父も楽しんでくれたようでなにより。

9月 山から戻ってようやく何となくのんびりしていたが中旬から音楽教室再開、ルーティンな日々が始まるかと思いきや・・・月末にはワンコのユキさんがやってきた!!!この日から私はやや「ワンコ廃人」気味(爆)。
家に着いたばかりでまだ緊張の面持ち・・・。

10月 歯医者通いとワンコ一色の日々。ヴェリズモのプログラムの超ハードなコンサートに出演。マジで死にそうだった。月末には久しぶりにミュンヘンへレッスンを受けに。ユキさんが来るずっと前に計画していたので彼女には試練だったと思うが、無事だった(当たり前か!)レッスンの後は南ドイツに住むお友達がミュンヘンまで来てくれて、飲めや食えやの大騒ぎの2日間付き。
さすがミュンヘン!的な・・・。

11月 ワンコ一色の日々。雨が多くて気の滅入る典型的な11月だった・・・。

12月 なんと大学の後輩なのに知り合ったのはツイッターという”まぁちゃん”がわざわざパドヴァまで訪ねて来て下さった!彼はスウェーデン在住のピアニストであり素敵なセンスを持つ写真家でもある。ネット上ではしょっちゅうやり取りしていたけど直接会うのは初めて!なのに、初めてとは全く思えない盛り上がりで、ミラノのお友達のところからの日帰りの予定を無理矢理パンツまで買わせて泊まらせてしまった。パドヴァにはほぼ22時間の滞在だったけど、久しぶりに笑いが止まらないバカ話から中身の濃い人生についての話まで、本当に楽しい時間だった。来てくれて本当にありがとう!
スウェーデンから来た日本人にもらったお土産はイタリアの伝統的なビスケット!!!

と、こうして書き出してみると、ホント12ヶ月なんて本当にあっという間なんだわね。
クリスマスの恐怖の二日間も終わり、明日のコンサートで歌い納め。
大晦日は友達とユキさんも一緒にパーティー。
そして2014年が明ける。

このブログを読んでくださっているあなた!今年も大変お世話になりました。
また来年も、どうぞよろしくお願いいたします!


2013年12月20日金曜日

今年もあとわずか。

パドヴァ市庁舎前のツリー。

あっっっっ

という間にカレンダーが最後のページになり、それも後半に突入し、もう数えるほどしか2013年が残っていないではないか。
クリスマスカードも、用意はしたけどまだ書いていない。
海外暮らし、というのを言い訳に今年も多くの方にメールでご挨拶させていただくのだけど、どうしてもカードを送りたい方もいらっしゃる。
さて、クリスマス前に発送できるか!?(つか、やれよ、自分!)


今年はホントに駆け足で走りぬけた気がする。
夏に2ヵ月半も日本に帰国していたのが大きな理由の一つだろう。
日本って時間の流れがイタリアの3倍くらい速い気がするのは私だけ?
とにかく日本でのオペラ出演という濃厚な1ヶ月強と、その後家族と過したドタバタの1ヶ月は、ナニをやったのか思い出すのに苦労するほど色々なイベントに恵まれた。
色々な人に出会い、再会し、「またね」と言って別れる。
イタリアだったら1年掛けて起きるような出来事を、2ヵ月半に凝縮したような忙しい時間だった。
この場を借りて、お世話になった皆さんに改めて御礼を・・・(っ ̄з ̄)っ♡



超味気ない病室のベッドからの眺め(笑)
ココだけの話、実は今年の初めに手術を受けた。
婦人科系の良くある病気で、手術も素晴らしく上手く行き、術後の経過も『健康優良児』な私はトントン拍子で回復した。
それでも1ヶ月ほどは無理をせずに病人らしく過ごした。
普段から病気と縁のない私には、なんとも妙な時間だった。

ところで手術はもちろんイタリアで受けた。
掛かり付けの婦人科の先生がパドヴァとミラノ(Mirano)とメストレの病院の先生が良い、と紹介してくださったので、パドヴァの大病院は混んでいるし、なんだかガチャガチャしてる印象だったので、ミラノというヴェネツィアに向かう途中にある町の病院を選んだ。
これが運良く大正解で、手術の日程もイタリアでは考えられないほどスムースに決まり、手術前の検査も、手術自体もバッチリ、術後の痛みに苦しむ事もなく爆睡の日々、更には入院も清潔で静かな病室で快適に過ごし、人生二度目(一度目は小学生の時の盲腸!)の入院生活、それもイタリアで、を満喫してしまった。(細かく書くと面白い事が結構あったのだが、また改めて)
周りに吹き込まれていたイタリアの病院の悪評はナンだったんだ!?と言いたいくらい快適で、経過が良くて4泊しかできずに退院させられた時は、マジでもうちょっと居させて!って思ったのである。
イタリアの病院、悪くないわよー!

ちなみに公立病院での手術&入院だったので、検査と術後診察(各30€位だった)以外はなんと
無料
ちょっと感動してしまった・・・。
今となっては手術を受けた事自体を忘れてしまいそうになっている私。すーっかり元気です。


まぁ、後は歯医者通いが続いたりして、振り返ると日本に行った以外はメンテナンスな一年だったわけです。
さて、来年はどんな一年になることやら。

フルッタ広場もクリスマス市の賑わい。市庁舎の塔もライトアップ。


と、来年の事を考える前にクリスマスカードを書きます。頑張ります。



2013年12月10日火曜日

夏の後の私んちの重大な出来事。

師走になっちゃった・・・。
ただでさえ時間の流れが速すぎると感じる昨今なのに、夏以降はそんな事を考えている暇もないほどのスピード感だった!

それはなぜか・・・。

9月28日、我が家にワンコ(♀、8ヶ月)がやって来たからである。
ユキでごわす。




 その二日前に犬の保護施設で私はクララと呼ばれていたそのワンコに出会ったのであったが、一杯居た犬たちの中で、何故彼女を選んだのかは、思い返しても全く分からない。今でもたまに「何故この仔にしたの?」と訊かれるのだけど、明確な答えはない。
その少しつりあがった黒い瞳と、アンバランスなほどの大きな耳がとにかく印象的だったのと、避妊手術の後だった為にエリザベス王朝の首輪を付けられていた姿がユーモラスだったからかも知れない。
こんなの付けても結構元気だった!

クララを予約して、引き取りに行く日までは、寝床やご飯の器、首輪などの必要最低限の物を買いに回り、一生懸命名前を考えた。
クララ、というのは犬が登録をされる時に与えられる名前らしく、何となくその名前はしっくり来なかったのと、日本の名前で呼びたかったので、別の名前にする事にした。
ネットで「犬の名前」のページを検索して、リストアップしたり、彼女の姿かたちから連想する名前を考え、家族にも相談した結果、ユキと呼ぶ事に決まった。

ユキは保護施設の人も苦労したという性格が示すとおり、正直なところ未だに私以外の人間にはほとんどなつかない。
何故か私には初日からベッタリで、言う事も比較的良く聞く。散歩で近所の公園のドッグランへ連れて行って放牧しても、遠くに居る彼女を呼ぶとちゃんと戻ってくる良い子である。
色々考えて、パピークラスにも週一回通っている。これはエデュケーションのためというよりも、私たちに出会うまでに彼女が受けたであろう心の傷や恐怖心を犬同士の社会性などで緩和させて上げたい、という気持ちもあってのことだった。
ワンコ同士では元気一杯のユキさん。

週一回のこのクラスを彼女は心待ちにしているようで、最近は車で出かけるのが大好きになってしまったようだ。
クラスでの障害物の訓練も見事にこなせるようになって、二ヶ月半前とはまるで違う姿に目を細める私であった。

犬が一緒にいる生活は、とにかく忙しい。
いかに今までヒマな時間を無駄に過していたのかを痛感している。
散歩は最低でも日に2回。出来るだけ日に一度は公園へ連れて行って、他のワンコたちと駆け巡ってもらう。これは彼女にとって大事なストレス解消なんだと認識している。
どこへ行くにもついて来るベッタリさんで、たまに蹴っ飛ばしたり、足を踏んづけたりしてしまうのにもめげずにいつも私の側に居る。
夫にもこんな風になついてもらえるように頑張っているところ。今のところはオヤツやご飯の時だけイイ子にしているチョイずる子である。
お散歩大好き♪

♡♡♡

夫とお散歩も行きます!























しかし可愛い。
もう、可愛くてふにゅうううううううう~と意味不明な事を口走りながら抱きしめてしまう飼い主バカな今日この頃。

あぁ、年越しの準備をしなくちゃ・・・。

2013年9月16日月曜日

2013年、夏総括 ~イタリア・ドロミテ編~

Alta Badia
日本から戻って、ちょっと頼まれて通訳のお仕事などをした後、暑さの為にダラダラと過していた私であるが、うちら夫婦の夏の楽しみ、ドロミテ行きの日がやってきた。
去年は二人だけで3週間たっぷり山での生活を楽しんだが、今年は日本での旅行もあったので、1週間だけ、そして友達夫婦+我が父が一緒である。
父は「ドロミテ・バカンス」に憧れていたらしく、ウキウキとドキドキと恐々がないまぜになった気持ちで到着した。


空港で父を拾い、その足でアルタ・バディアへ向かった。
山でのお天気は上々。
少し健康面で不安もあった父だが、元気一杯でほとんどのトレッキングを一緒にこなす事が出来たし、何を食べても美味しいと喜んでくれた。本当に良かった。

山で飲むビールはサイコー♪


黒い森さくらんぼケーキ。
自家製クラプフェン

最終日に行ったレストラン、キノコのパスタ、豚すね肉ロースト、リンゴのフリッター、
そして絶品だったワイン(買って帰って来た!)



山の空気は、私を身体の芯からリラックスさせる力があるらしい。
あの雄大な景色を眺めているだけで、嫌な事も、心配事も、何もかもすっ飛んでいく気がする。

コルフォスコの町からグルッポ・セッラを臨む



雨の日はノヴァチェッラ修道院を見学


でも一週間では私も夫も不完全燃焼。
来年は1ヶ月くらい行きたい…と思っているけど、さて、どうなることやら。

これで今年の夏の休暇は終了。
最後は私たちの結婚記念日で締めくくった。
今年はこんなワインで乾杯~♪

濃厚な味わいでした。
また一年、よろしく頼むぜ、夫よ!


2013年9月3日火曜日

2013年夏、総括 ~in Giappone その2~

法善寺横町水掛地蔵尊の猫。

北海道旅行を終えて、私たちは実家へ移動した。

両親と夫と私の4人暮らしが始まって数日した頃、妹が姪っ子を連れて帰省した。
それからの1週間は、もう姪っ子を中心に世の中が回っていた。
姪っ子の可愛さって言ったら、もう自分でも良く分からないくらいで、この3歳児なのに妙に聞き分けの良いお茶目な生き物に、伯母はもうメロメロなのである。
夫の事を滅茶苦茶気に入っていて、日本語(特に3歳児の謎の言語)は分からない夫も彼女にメロメロ。
ここだけの話、帰宅して自分の甥っ子たち(6歳&4歳)に会いに行ったのに、たまたまご機嫌斜めの坊や達に相手にされず「姪っ子の方がずっと可愛い!プンスカ」と怒っていたのである。
世の中ままならないですな。(笑)

妹と姪っ子が帰っていった後は、二つの演奏会が待っていた。

一つは福岡に住む高校の同級生Y子が、大宰府天満宮の近くに作ったギャラリー・サロン”Koto house”でのコンサート。
大宰府天満宮の池。
とっても素敵なギャラリー、Koto house。天満宮からとても近いです。

初めて行った大宰府天満宮でも良い気をもらってきたけど、小さなサロンでのコンサートは、訊いてくださる方たちの気持ちまで感じられるような空気に包まれた。
終演後は地元の美味しい食材が楽しめる居酒屋さんで、Y子の娘さん、ご主人とそのお友達と一緒にワイワイと。
居酒屋の箸置き。
更に用意してくれた宿がすごくて、由緒ある佇まいに外国人の夫は大喜び。素晴らしい温泉があって私も大喜び。急に同行を決めた母も大喜びだった。
大丸別荘の立派なお庭の立派な蓮の花

Y子、ありがとう!大宰府天満宮&大丸別荘、また行きたいです!


さて、大宰府を後にした我々は広島へ向かった。
どうしても夫に一度原爆記念資料館を見ておいて欲しかったのだ。
理由は分からない。しかし自分が中学生の時に初めて訪れてから、この場所の事はなぜか私の「忘れられない、忘れてはいけない」記憶の箱に入っているせいかも知れない。

夫は言葉を失いながらも、じっくりと丁寧に見学してくれた。
もちろん「感想」なんて訊かない。でも「行って良かった」と言ってくれた。それで充分。

翌日は宮島へ。あいにくスッキリしないお天気だったけど、散策に困るような事もなく、しっかり楽しめた。
母はここへ来たいが為に今回の旅行に参加したそうで、さすが日本三景の一つ、厳島神社も大鳥居も古い町並みも、とても味わい深く、どことなく心が落ち着くのを感じた。

賑やかな商店街の一本裏の町屋通り。静かな風情。
絵になるね。



北海道の知床と広島へ来て二つの「世界遺産」。なんだか世界遺産を追いかけていた今回の日本滞在だったが、最後の最後にもう一つの演奏会が待っていた。
それは、母が指揮して父も一緒に歌っている合唱団の創立20周年記念コンサートだった。
ヴェルディ生誕200年の年でもある、ということで、プログラムの半分はヴェルディ。そのヴェルディプログラムを夫が指揮し、私がソリストで参加するというものだった。
ゲネプロの様子

メンバーはみなアマチュアばかり。その彼らが1年近くかけてイタリア語の曲を何曲も勉強し準備して来た。夫との密度の濃い3回の練習を経て、見事イタリア人化した合唱団の面々(笑)、気合の入ったとても素晴らしいコンサートとなった。

とまぁ、本当に盛りだくさんの日本での2ヵ月半だったが、記録的な暑さも経験し、実り多き帰国だった。
次はいつかな。

長々と読んで下さって、ありがとうございました。
次は、「夏休み~伊太利亜編」の予定。

ほなまた。





2013年8月28日水曜日

2013年夏、総括 ~In Giappone その1~

本当は日本での出来事とか、オペラの事とか、マメに更新するつもりだったのだが、根がナマケモノな為に、気がついたら7月をぶっ飛ばして、もう8月も終わりに近くなっていた。
今更、3ヶ月も前の日本のこととか書くのもナンですが、書かないのも残念なので頑張ってみよう。
で、一回の記事で全部書いてやろうと思ったけど、色んな事がありすぎたので無理強いは断念して、何回かに分ける事にした。
ダラダラ長いけど、お時間のある時にでも読んでやって下さい。

帰国してすぐに従姉妹の千絵の結婚式に出席するために軽井沢へ向かった。
とっても素敵な森の中の石の教会ってところでの式では、花嫁入場の時に歌わなくてはならず、ちょっとドタバタしたけど、無事に終了。

やっぱり結婚式って、どんな所でも神聖で幸せが溢れているのね。
おめでとう!

軽井沢からは東京へ直行。そして『夜叉ヶ池』な日々が始まった。
今回の帰国の一番の目的だった新国立劇場での『夜叉ヶ池』、新作で初の日本オペラで、どうなることやら・・・と正直楽しみ半分不安半分で稽古に臨んだわけだが、この作品を素晴らしいものにしてやろう!というエネルギーの塊みたいな稽古場では、キャストもスタッフも文字通り一丸となって、公演に向けて邁進した。



初めて共演するのに和気藹々と仲良くしてくださった素晴らしい歌手の皆さん、この人の頭の中を一度観察してみたいと毎日思っていたスゴイ演出の岩田さん、穏やかな笑顔で稽古を見守って下さった作曲の香月先生、色々と気を使って全体をまとめてくださった指揮の十束先生、新作を歌う不安を陰でしっかり支えて下さった多分世界一の音楽スタッフ、難しい曲をバシッと歌い更にお芝居も踊りも素晴らしい合唱団、忙しい舞台裏を走り回ってくれた文字通り縁の下の力持ちのスタッフの皆さん・・・・
あぁ、全て挙げようとすると、それだけでブログが終わっちゃいそうなのだけど、本当に多くの人に助けられて、私は楽しく気持ちよく歌うことが出来たのだった。心からの感謝で一杯です。
こうして産まれたこの作品が、もっとたくさんの人に愛されて、引き継がれて行く事を祈るばかりです。
楽しく充実した稽古の合間には、懐かしい友人たちとの笑い溢れる楽しい再会も果たし、かなり充実した東京生活になった。なんと言っても久しぶりの一人暮らしは楽しすぎる♪
また機会があったら、皆さん遊んで下さい!


さて、オペラの最後には夫も来日し、いよいよ日本観光が始まった。

まずは公演後に妹宅で可愛くて死にそうな姪っ子と遊んだ後、夫の希望で北海道へ。
今回は世界自然遺産の知床と、とにかく北海道の雄大な自然を満喫したい!という彼の為に、
札幌から旭川空港に飛び、レンタカーを借りてこの日は富良野経由で旭岳温泉へ。
翌日は北海道最高峰の旭岳登山。しかし見事な悪天候に恵まれ、必死に登ったっつーのに、山頂では霧で何にも見えなかった。((´༎ຶ۝༎ຶ)
でも宿泊先の大雪山白樺荘の温泉が素晴らしくて、2泊の間に5回も入った私。これだけで日本に帰って来た幸せを満喫できた。
山頂で黙々とお弁当を召し上がる登山者の皆さん。他にやる事ないし・・・。(涙)

その後は層雲峡・黒岳を経て知床へ。羅臼温泉のペンションラウスクルに宿泊。ここはご飯が美味しかった!
知床では知床五湖のガイドツアーに参加した。ツアー料金はちょっとお高かったけど、ちょうどヒグマの活動期で、ガイドなしでは原生林内を散策できなかったのである。
死ぬほど鬱陶しい蚊と戦いながら(売店に売っていた虫除けスプレー全く役に立たず!)、それでもこの日は本当に素晴らしい晴天で、知床連峰が湖に映る景色を堪能した。
絵葉書にして売りたい!
知床の後は、網走監獄や原生花園を見学しつつサロマ湖へ。
ホタテの貝柱が大好きな夫の為にこちらの行程を組んだ、優しき妻。(^m^ )
凄い山道を延々と登り、本当に道はあっているのか、と不安になる頃に到着したサロマ湖展望台。
でも登った甲斐がありました!

サロマ湖では、バイカーが集まる民宿さろまにあんに泊まり、同宿の皆さんと一緒に食事やら食後の団欒やらを楽しんだ。イタリア人の宿泊は初めてだそうで、簡単なイタリア語を教えてあげたりしたけど、きっと忘れてしまったことだろう・・・。

その後は札幌の叔母宅に2泊お世話になり、小樽&札幌市内観光、札幌ビール園、ラーメンなど、見といたほうが良いだろうコースを網羅した。
札幌では参院選の応援演説にやってきた安倍首相にも遭遇。「首相」という人を生で見るのは初めてかもしれない・・・という妙な事に感動した私であった。
小樽運河

札幌ビール園。子供の頃よりずっと進化していて、結構美味しかったし良い雰囲気だった。札幌市民の叔母もビックリしていた!

札幌の風景色々。大通り公園、TV塔、時計台、そしてラーメン♪

帰宅は新千歳から関空へ直行のピーチ航空で。
この日は遅延が多くて、私たちの便も1時間以上の遅れが出て、関空から乗るバスが最終ギリギリになってしまった。おまけにピーチ航空は関空の第2ターミナルに到着するってことを知らなかったので、飛行機を降りてから焦った。こういう事は事前にチェックしておかなくてはならぬ、と反省。
まぁ、間に合ったからいいけど。

というわけで、飛行機もレンタカーも宿も全てネットで予約して、どうなる事かとちょっと不安もあったけど、無事に行程を終了できて本当に良かった。
夫も大満足の北海道旅行になり、次回は稚内~礼文・利尻島に行きたいと言ってるけど、さて、いつになるやら・・・。

ではin Giappone その2につづく・・・。




2013年6月27日木曜日

帰国中のお楽しみ。

一昨日に公演の初日が明けた。
大成功、と言えるくらいの盛り上がりだったけど、まだ2公演残っているので、舞台については全て終わってから書くつもり。
でも本当に美しい音楽と楽しい舞台で、やっている私たちも盛り上がっています。明日からダブルキャストで3公演続きます。
新国立劇場『夜叉が池』、世界初演です。まだの方は是非。

ちょっとホッとした昨日は、懐かしき高校時代を『寮生活』という特殊な環境の下で一緒に過ごした先輩、そして同級生との再会した一日であった。
私がこうしてたまに日本に戻ってくるたびに、忙しい中万障繰り合わせて集まってくれる皆。本当に私は人に恵まれている、と心底感じた一日だった。


まずランチは遠くは北海道や青森から前日の公演のために来てくれた人を含めて、高輪プリンスホテルで鉄板焼きステーキ。

雨も絵になる日本庭園
こんな美しい庭園があるなんて!

忘れないうちに書くけど、このステーキ、絶品だった。
音頭を取ってくれたA先輩のお陰で、個室を借り切って(大正解!)の贅沢なひととき。
でも、食べたものがどこに入ったか分からなくなるくらいの大爆笑が続き、6人なのに大宴会並みの煩さだったかも。(笑)
楽しかったー!!!
ランチの後はもちろんケーキも♪


続いて夜は初台の美味しい中華料理店、蘭蘭酒家で同級生2人と再会。こちらはこちらで、なんとも緩い、ダラダラとした意味不明な会話で盛り上がった。こういう全く肩の力の入らない(入らな過ぎとも言えるが)会話を楽しめるのは同級生ならではか。
これ以外にももちろん名物焼き餃子と前菜も!

忙しい中、公演に来てくれるだけでも嬉しいのに、時間を割いてくれて、笑い合える友人たちに恵まれている私って、最高に幸せ者だと思う。
そしてこうして誰かに幸せにしてもらっている分、自分も誰かに還元しなくちゃいけないな、と真面目に考える今朝。
それが歌で出来れば、私の人生はこれ以上は何も望まない!って思えるかも。

月並みだけど、ありがとうって言葉しか出てこない。
明日の公演も頑張ろう。


2013年6月10日月曜日

つぶやき in Giappone


人間関係って難しい。

上手く距離感を持って人とお付き合いすることが、実は自分は凄く下手なんだと気づいたここ数年。
そんなつもりがなくても、相手に嫌な思いをさせてしまう事ってある。
鈍い私がそれに気づいた時には随分と時間が過ぎてしまっていて、そしてその誤解を解く術も見つからないまま更に時が過ぎる。

相手が自分にとって大事な人であればあるほど、何年経っても、吹っ切れない。

と言うようなことを、考えさせられる帰国。

2013年6月5日水曜日

帰国中









ぶいーんと、ガラッガラのルフトハンザ機に乗って帰国してから約2週間が過ぎた。
帰国してから今日までの間に、大好きな串カツ屋さんで超美味しいご飯を食べ、軽井沢での従姉妹の結婚式に出席し、免許の更新の為に東京から明石の試験場まで日帰りしたり(ついでに大久保の名店「廣嶋」で超美味のお魚とお寿司を堪能♪)…と本州をドタバタと動き回っている。


あ~ぼん
軽井沢
おめでとう♪


そんな中、先週の火曜日からオペラの稽古が始まった。
劇場へ通う道
新作なので稽古に先立って記者会見まで行われた。
こういう物に全く慣れていない私なのに、前列に座らされてこわばった顔で約30分を過ごした。
リハーサルは演出の稽古の真っ最中。
間違いなく、美しいメロディーとハーモニーに溢れた作品に、幻想的で夢のある素敵な演出。共演の皆さんも本当に素晴らしい方ばかりで、稽古場の雰囲気は最高、毎日楽しく稽古をしている。
どうぞご期待ください!