2012年6月26日火曜日

小旅行(久々長文)

なんだか落ち着かない6月が過ぎてゆく。
理由は生徒達の行うカフェ・ペドロッキでの月末のコンサートのせいなのだが、こればかりは私自身も始めての経験なので、気持ちのどこかがいつも焦っている気がする。
そんな中で、ちょいと野暮用が出来てリグーリア地方へ一泊旅行する事になった。
小さなオーディションで、滅茶苦茶忙しい時期ではあったが、たまにこういう事をしなければ自分の勉強をしなくなってしまうので、気分転換も兼ねて夫と出かけた。

高速に乗った途端、途中で事故の為に一区間が通行止めという情報が入る。地図を見て、その区間を避けて一般道を使って行く事にした。
夏はどうも事故が軒並み増える気がするイタリア。みんな暑くてボーっとするのかもしれない。

選んだ一般道は見事な畑の真ん中を突っ切る一本道。渋滞はないが、藁を一杯に積んだトラックの後ろなどをのんびりと走る羽目に・・・。まぁ、急ぐ旅でもないのだけど。
しかしこの迂回で私たちはとても美味しいランチを食べる事が出来たのであった。
お昼時間になり、街道沿いには目ぼしいお店も見当たらず、キョロキョロしていたところ、「Trattoria→」と書かれた小さな看板を見つけた。今から思えば、草が伸び放題の路肩のこの小さな看板を、車を運転しながら良く見つけたもんだ、と思う。こういうのが縁というのだろう。

更に狭い田舎道へ右折してしばらく行くと、La Corteと書かれた看板のトラットリーアが現れた。
門から中に入ると気持ちの良い広い庭が広がり、良い雰囲気のテラス席が並んでいる。
La Corte

しかしとても暑かったので、冷房の効いた店内に入った途端「ここは当たりだ」と直感した。
四柱推命だったか、九星占いだったかで「食神」がついているらしい私は、とにかく美味しい物を食べるのも好きだが、美味しいお店を見つけるのも結構上手い。
店構えや雰囲気にピピピと来るのだ(聖子ちゃん並)。

魚介のラグーのパスタ
というわけでランチタイムのこのお店で、ビュッフェで野菜や前菜などを好きなだけ食べ、美味しい雑穀パン、グラスワイン、お水、パスタ(魚介のラグー。絶品)、コーヒーなどを堪能して2人で27€!こんなに安くていいの?と真顔で尋ねたくなるくらい美味しかったんです。
色々な野菜料理のビュッフェ








帰宅して調べたら、夜はかなり素敵なメニューが揃っているらしい。行ってみたい、夜に。
ただ問題はうちから150km以上離れているってこと・・・。泊まりか?

さて、その後は順調にドライブ、夕方には目的地のBalestrinoという小さな町に辿り着いた。
この家並みは実は全て廃墟

リグーリア州は海に面して広がっているが、平野部が少なく、海岸線から10kmも内陸に向かうとすぐに山間部になってしまう。オーディションが行われる街は海沿いにあるため、ホテルもハイシーズン料金となっており、少し不便と思われるこの町の宿を予約したのである。車があればどこへでも行ける。
フリットミスト!!!
しかしこれがまたあらゆる面で大当たり。
まずとにかく涼しい。猛暑に襲われていたイタリアで、寝苦しい夜を過していた私には神様の贈り物のように感じた。お陰でグッスリと眠れて、翌朝は絶好調であった。
小さなホテルはレストランも営業しており、夕飯もここで頂いた。

私は海の幸のフリット盛り合わせを地元の発泡白ワインと、夫はリグーリアの代表的パスタTrofie al pesto con fagioli e patate やウサギ肉料理にデザートまで、珍しく食べまくっていた。

イタリアの簡単な朝食
グッスリ眠った朝の朝食をテラスで景色を眺めながら済ませ、
荷物をまとめて早々に出発。オーディションの行われるAlbengaという街へ向かった。








アルベンガ




この街はローマ時代からの建物が残るという、街の中心部はなかなか雰囲気のあるところであった。
私がオーディションを受けている間に、街を散策して来た夫は、昼食のお店もチェックしてきていた。
珍しく絶好調で歌って、良い気分で街へ繰り出した。ちょうどお昼ご飯の時間だったので、夫の見つけたお店Da Puppoへ。



Da Puppo 店内


これ、絶品。
パスタ料理がないのが残念だったが、鰯のマリネ、カジキマグロの燻製のカルパッチョ、トマトのたっぷり載ったブルスケッタなど、食べたいものをあれこれ選んでみた。
どれも新鮮で、海のそばに来たことを実感できる味ばかりだった。








おなかも一杯になったところで家に向かって出発。帰りは渋滞も事故もなく、順調に家まで辿り着いた。
さすがに疲れたけど、楽しい旅行だったので満足。
それにしても、ドコへ行っても美味しい物にめぐり合えるイタリア。本当に奥が深い・・・。
そして痩せるわけがない。

2012年6月11日月曜日

ホームコンサート&パーティー

4月に招待していただいたパーティーの達人・アンナさんのご親戚のカルラさんのお宅で開かれたコンサート&パーティーに招待された昨日の日曜日。

こちらはパドヴァの郊外の畑の真ん中にある大きな御宅で、夕べは90人近い人が集まったそうだ。

窓の外は一面の畑。静かでのどか。
太い梁と天窓。


2階のリビング
ヴェネトには「ヴェネト風」と呼ばれるお屋敷がたくさん残っており、昨日のお宅はそんなお屋敷が敷地内に持っていたバルケッサ(ヴェネト方言らしい)とよばれる家畜や農作業具を置いておく小屋・・・と言ってもとても大きなスペースだが・・・を改造した物であった。

















昨日の御宅は、元からある古い梁や柱をとてもセンス良く残し、その上にモダンで快適な空間を作り上げていた。イタリアの建築家のセンスに脱帽である。
とにかく趣味が良く、温かく、そしてとても贅沢な、大きな大きな、これ自体がお屋敷であった。

お庭にはバルケッサのバルケッサが。ガレージ兼物置。

こんなぶどう棚の下でお茶したい。



前回のアンナさん宅でのパーティーのように、プロ・アマの混じった音楽家が集まり、3時間半もの長いコンサートが行われた。

一階には大きなサロンが。こちらがコンサート会場。
ピアノはこちらの御宅もスタンウェイ。

私も歌わせていただいたが、プログラムの最後の方だったので待ちくたびれてヒーヒーだった。












長いコンサートの後には、待ちに待った豪華なメニューの並ぶ立食パーティー。




あいにくのお天気で、お庭で開放的に・・・とは行かず少し薄暗い屋根の下でのパーティーになってしまったが、お料理はどれもとても美味しく、イタリア人は楽しそうに歓談していた。






ちなみにこの御宅の息子さんが数週間後にご結婚されるそうなのだが、パーティーはご自宅でケータリングサービスを使って催される模様。
そりゃそうだ。普通の人はこんな庭付きの「レストラン」をパーティー会場に探すのだから、自分の家以上の場所はなかなか見つからないだろう。



2012年6月9日土曜日

忙しくて放置中



ドイツへ行ったり、年度末の生徒の発表会など、予定が立て込んでおりブログは放置中。
落ち着いたら戻ってきます。
お茶でも飲んで待ってて下さい。